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「名前探しの放課後(上・下)」辻村深月
またもや辻村さんに騙されたなー! とまず読了して思いました。辻村さんの作品は、文庫化されたものはほぼ読んできましたが、毎作品ごとにいっそ清々しいほど騙されてしまいます。今回もそうだろうと思い、伏線らしい描写には気をつけながら読み進めてきたつもりでしたが、もう根本から覆されたな・・・という感じ。

辻村作品にしては、読後感が半端なく良いと思います。始まりから終わり直前までは、いつものように暗い雰囲気がつきまとっていますが、最後でガラリとその色合いを変えます。登場人物全員が愛しく思えてきます。この作品は、辻村さんを少し苦手と感じている人たちにもおすすめできると思います。
ただ今作も上下巻と長くなっているので、読みはじめるまでになかなか腰が上がらない人がやっぱり多いかなあ。それでも読んでしまえば面白いし、さらりとした文章なので飽きずにつっかえずに読めると思います。おすすめ!


以下、ネタバレ含む感想になります。未読の方はご注意を。


読んでいる間は友春のことがもう嫌いで嫌いで・・・! こいつもうほんとなるべく早めに消えてくれないかとぎりぎりしながら読んでいましたが、最後の場面でもう大っ好きになりました。友春! 友春さいこう! やれ友春やったぜ友春!

基くんも、あの子は元々そこまで暗い子なんかではなかったんですよね。いじめの対象になるような子ではなかった。そう思うだけでなんだか救われるような気持ちになりました。
いじめを扱った作品を読むたび、他人事とはどうしても思えないような、なんとも言えない気分にいつもいつも陥っていたので、今回のこの作品はそんな気持ちを少しでも軽くしてくれたな・・・と嬉しくなりました。辻村作品では割と珍しい明るい読後感に包まれていると思います。

いつかくんも良い男だなあ・・・! バイクの免許を必死になって取ろうとしてたのも、腕時計をつけて神経質に時間を合わせていたのも、すべて彼の行動には意味があったんですよね・・・。それが全部あすなちゃんのためとかほんと泣かしてくれるんだけどなんて良い男なの もう我慢できない・・・! すばらしすぎますね色男

あとあすなちゃんには親近感が沸きまくって沸きまくって抑えられません。共通点がありすぎてもう感動するほどでした。一番気持ち悪いほど合致するなあと思ったのは、友春みたいに目立つ男子に無視されてしまった時の心境。そして、無視されずに話しかけられたときの心境。どっちの描写にもこわいほど共感がもてました。自分がもう一人いるのかと錯覚するほど。
ここまでリアリティのある人間の感情を細かく描ける辻村さんは、ほんとうに凄いと思います。

名前探しの放課後、おすすめです。
21:09 / 漫画・小説 / comments(0) / trackbacks(0)
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